在宅きまぐれノート

What is IDOL?-①「好き」と向き合える究極のジャンル-

ハロプロをはじめとする、

女性アイドルのヲタクとして

過ごした十数年にわたる学生生活。

 

なぜヲタクはアイドルに夢中になるのか?

その先に一体なにがあるのか?

 

そんな疑問を追う中で見つけたことや感じたことを、

自身最後の在宅業としてここに書き記したいと思います。

 

 

 

 

 アイドルを「応援する」とは

 

突然ですが、質問です。

 

皆さんがアイドル(推し)を

好きになったきっかけはなんですか?

 

 

 

 

容姿?性格?雰囲気?

歌唱力?ダンス?楽曲?

 

勿論、一人ひとり違うでしょうし、

簡単に割り切れない部分もあると思います。

そしてそれは男女によっても

差があるのではないかと思っています。

 

 

 

しかし、いずれの場合にも...

アイドルにはその人の憧れ

含まれているような気がしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイドルは女の子の変身願望を満たしてくれる

「アイドル=ヒロイン」著:竹中夏海

 

 

振付師の竹中夏海氏は、

女性から見たアイドル像について

このように述べています。

 

アイドルは一様に疑似恋愛の対象とされていますが、

一般的に女性の場合はそういった目で見ることはありません。

 

なのに女性ヲタクが存在し続ける理由、

それは、推しが自己投影の対象として

成り立っているからなのではないでしょうか。

 

分かりやすく言えば、

セーラームーンプリキュアを見て、

目を輝かせている女の子の感覚です。

 

 

 

 

 

「かわいい衣装を着てステージに立ちたかった」

というものから、

「私にはないものを持っていて羨ましい」

というものまで...

 

自分と照らし合わせたときに

浮き彫りになる「憧れ」が、

アイドルを追いかける上での

原動力の一部になっているような気がします。

 

 

 

 

外見的にも内面的にも、

人前で堂々と自分を出せるアイドル。

 

普段から化粧が欠かせないように、

変身願望を強く抱く女性にとって、

アイドルとはそういった

女性の憧れを体現してくれる存在

とも言えるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

そして男性の場合。

 

「異性として好き」という感情のみで

収まれば話は単純なのですが...

それ以外にも様々な感情で

アイドルに対して「憧れ」を抱いている

ことは確かだと思います。

 

視覚的な情報から

人を好きになりやすい男性の場合、

「かわいい」「美しい」「顔がタイプ」

などを始点とした推し方が定石であり、

それが全てだと答える

ヲタクがいるのも当然です。

 

 

 

ただし、これは女性にも当てはまりますが、

長年同じ推しを追いかけ続けていると、

人によっては「かわいい」の感情に加えて...

 

・努力を評価したい

・生き方を見習いたい

 

などの、アイドルの内面を尊敬するような

一歩先の想いが芽生えることがあります。

 

苦労してやっとデビューすることができたとき。

歌もダンスも下手だった子がセンターポジションを取れたとき。

 

もしくはそういう過程を

見守り続けていく中で、

尊敬の感情を抱くことがあります。

 

それはつまり、

表面的な感情から生まれる

「推す」

という感覚から、

一人の人生を見つめようとすることで生まれる

「応援する」

という感覚に進んでいるのではないかと、

私は考えています。

 

 

 

 

「応援する」という行為は、

金銭的・精神的な面で純粋に

アイドルたちの活動を支えるだけでなく、

さらに言えば、

自分自身の生き方を見つめなおすきっかけ

なっているのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

「好き」を知る、自分を知る

 

ヲタクは一概に「我が強い生き物」です。

 

それゆえに、

自分の憧れや理想を

アイドル本人だけでなく、

ヲタク以外の人間に

押し付けてしまうことだってあります。

 

悪い言い方をすれば、

ヲタクは「厄介」です(笑)。

 

 

 

 

 

 

しかし私は、しばしばヲタクの持つ

圧倒的なバイタリティーに驚かされてきました。

 

遠征の回数、CDやライブにつぎ込む費用など...

全ての行動スケールが、

常人が聞けば耳を疑いそうなものばかりです。

 

 

 

現に私がそうだったように…

なぜ後悔しないのでしょうか。

なぜ体が動いてしまうのでしょうか。

 

 

 

それは…ヲタクが、

自分の「好き」と

全力で向き合っている人種

であるからだと思います。

 

 

 

あまりの一途さに世間から

目の敵にされる場面があるのも事実ですが、

私は、正直言うとそんなヲタクたちのことが大好きです。

 

 

 

 

無趣味だったり

適当に無難な趣味を持つよりも、

自分の気持ちに正直になって

自分だけの「楽しみ」を見出せている

ヲタクたちのことを素直に尊敬しています。

 

 

 

勿論、この話はアイドルヲタクだけに留まりません。

アニメが好き。歴史が好き。車が好き。

なんでもいいんです。

 

 

様々なことを経験する中で

本当の自分にたどり着くことができれば、

今よりちょっとだけ広い気持ちで

日常に生きがいを見出せるのではないでしょうか。

 

 

 

「情報は武器である」と言われるように、

❝知る❞ことは財産であり、出会いです。

 

 

色んなヲタクと話すもよし、

ネットサーフィンを通して

色んなアイドルの情報を集めるもよし。

 

出会いの場が増えれば、それだけ

自分にとっての本当の「好き」

を見つけるチャンスが増えることに繋がります。

 

 

もし、自分の素直になれるフィールドが

このアイドルという分野だったなら、

躊躇せず極めていくべきだと思います。

 

実際に私の場合、

在宅で極めた「リサーチ能力」と、

現場で極めた「フットワークの軽さ」は、

色んな場面で活躍してくれるのでは

ないかと期待しています。笑

 

 

 

 

 

 

ヲタクは閉鎖的なようで、

考え方によっては、実は、

外界への可能性を見出しやすいジャンル

であると言えるのです。

 

私の所属していたハロプロ研究会は

まさにその可能性を持った組織でした。

 

ありがとうございました。

 

 

 

 

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